たにしろぐ

日記というより備忘録です。誰かに読まれてることは想定されていませんので、覗き見感覚でどうぞ。

『秒速5センチメートル』と『国境の南、太陽の西』

君の名は。』を観て、最後のすれ違う瀧くんと三葉ちゃん、瀧くんが振り返るかどうかっていうシーン、観た方なら誰もが『秒速5センチメートル』を思い出したと思います。

『秒速』では振り返らないんですよね。『秒速』批判のなかには、「バッドエンドだ!」とか、「うじうじした主人公がクソ」とか色々あるんですけど、まぁ確かに主人公はうじうじしてますね…。いや、でもとりあえず、本当にバッドエンドなのか?と私は思うのです。

Wikiさんによりますと…新海監督は村上春樹に影響を受けているらしいですね。じゃあ『秒速』っぽいのはなんだろうな、と少し考えてみるとそれっぽいのがありました。

村上春樹国境の南、太陽の西』です。

 

あらすじとしまして、前半部分は主人公の半生を女の子に絡めて読み返していきます。疎遠になってしまった小学生の頃の初恋の女の子。高校生の時の彼女、その彼女の姉、その他色々な彼女たち、そして今の嫁。

主人公の昔の彼女、特に初恋相手に対する考え方が『秒速』のそれに近いものがありまして、まぁこれは読んでみてってどうしてもなるのですが、前半部分はなんとなく似てるなぁとわかると思います。

で、初恋の女の子がキーパーソンなのです。ある程度成長し、家庭を持った主人公、この女の子と出会ってしまいます。これが面白いところで、『秒速』では出会わなかった初恋の相手が出会ってしまうわけです。

結局、この初恋相手に執心してしまう主人公。

色々あって家庭を半壊させ、嫁を傷つけながらも初恋の相手との縁を切るわけですが、それに至るまでの経緯がまーーキツい。男性目線での元カノとかそういう昔好きだった女の子への態度とかってなんかでもうんわかるようなわからないような…っていう感じです。まず読め。(日本語)

「もし秒速の2人が出会っていたら?」という問いの中には、ヒーローとヒロインは結ばれるもの、という考えが根底にあるのだと思います。どうなんですかね、あの2人は会うべきだったのでしょうかね。

Ifで語るのは下手くそですけど、言いたいのは『国境の南、太陽の西』を読もうなってことです。書きながら自分のあらすじ能力のなさにビビってますがまぁそんなもんです。読んでください。